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NanoScience | Blog

当社最大のモジュール式希釈冷凍機
「ProteoxQX」の紹介

Author - Harriet van der Vliet

米国物理学会年会 - APSでは、Proteoxファミリーの最新かつ最大の追加製品であるProteoxQXを展示しました。このシステムは数年にわたりお客様とともに開発を進めてきましたが、ついにProteoxQXを芸術的に表現した、25枚のエッチングガラスでできた60%スケールの模型を公開することができ、大変嬉しく思っています。

ガラスに刻まれたデザインは、実際にCADで設計されたものの60%の大きさです。モデル上部の色はシステム上部の実際の色であり、アクセススペースはQXの広さを表現しています。

QXは、拡張性と柔軟性に関するお客様との多くのデスカッションから生まれました。2020年にProteoxを発売したとき、私たちはシステムのモジュール性と、将来のプラットフォームで使用できる革新的な2次インサート(SI)について話し始めました。ProteoxMXには1つ、ProteoxLXには2つのセカンダリーインサートがあり、Proteoxファミリーの将来のアーキテクチャのためにこれを増やすことができます。

装置の横からローディング可能なセカンダリーインサート(SI)は、Proteoxシステム間で交換することができ、交換前にワークベンチで実験配線をセットアップすることができます。このため、Proteoxのシステム内で1つのSIと実験セットアップで実験を遂行し、その間別のSIは配線や実験セットアップを行い、システムが暖まったときに交換する準備ができます。これにより、システムの重要な配線を変更する際や、マルチユーザー施設での実験セットアップを変更する際に、装置のダウンタイムを短縮することができます。

また、通常、ラインオブサイトのポート形状は最大ISO100のサイズに制限されており、このスペースを増やすことで、ユーザーが変更するたびに配線を外すことなく、多くのコンポーネントを装着できるようにすることが重要だと考えました。

2つ目は、システムの設計思想に拡張性が考慮されていることです。高さ3m、幅1.5mを超えるQXシステムは、ドアを開け、輻射シールドを外すと、端部までアクセス可能な巨大なスペースが現れます。ProteoxQXは四角い形をしているので、システムを簡単に連結することができ、大きな連結した試料室や個別に制御されたチャンバスペースを作ることができます。ですから、今は1つのシステムで十分かもしれませんが、QPU (量子プロセッサ) の拡張に合わせて、真空エレメントや内部構造をさまざまな方法で接続し、現在と将来のニーズに対応することができます。このように、このシステムはお客様の成長に合わせられるように設計されています。

ProteoxQXは、量子コンピュータの研究開発において不可欠なツールとなり、お客様はこれまで以上に多くの量子ビットを制御できるようになります。また、モジュール設計で簡単に拡張できるため、他のシステムよりも柔軟性に優れています。オックスフォード・インストゥルメンツでは、大規模な極低温システムを提供してきた歴史があり、このようなストーリーに参加できることをとても嬉しく思っています。

Harriet van der Vliet
Product Segment Manager